生理前につらい症状が続く
生理前になると落ち込んだり悲しい気持ちになる
普段は気にならないようなことでイライラしたり、人に当たってしまう
頭が回らない感じ、仕事や家事に時間がかかるようになる
眠気やだるさが強まる
生理が始まる前から腹痛・頭痛・肌荒れ等が起きやすい
たくさんお金をつかってしまう
食べ過ぎる・食べられなくなる
調子が悪く、仕事や会社に行くのがつらい
………
生理前に起こる様々な不調のことを、PMSやPMDDと言います。
女性特有のお悩みの代表格であり、症状のない人には理解されにくいつらさがあります。
基本的にはカウンセリングよりも婦人科への受診が優先されるテーマではありますが、心のケアという観点からはカウンセリングにも出来ることがあります。
PMS・PMDDとは?
PMSは「月経前症候群」、PMDDは「月経前不快気分障害」とも言います。
先ほど挙げたような気分や体調の不調は広くPMSと呼ばれ、その中でも特に心の不調が強い場合は、PMDDとなります。
PMDDでは、
希死念慮
強い不安等からのパニック発作
感情制御がひどく難しい
など、精神面の不安定さが際立ち、特に周囲からの適切な理解が必要です。
どちらも生理の1週間前、早いと2週間ほど前から不調になり、生理が始まると軽減します。
ただし、生理が始まると今度は生理痛に悩む人が多いため、実際は1か月の半分以上もの間、何らかの不調に悩まされるケースも少なくありません。
PMSで感じる不便さや孤独感
PMSやPMDDで困ることは、症状そのものだけではありません。
生理の時期からさかのぼって予定を調整しなければならなかったり、
自分ではコントロールできない不調に振り回されて、ストレスが溜まります。
また、女性のお悩みとはいえ同性内でも個人差が大きいのが特徴です。
そのため、PMSが重い人とそうでない人の間には、生理に伴う苦痛の認識に大きな差がうまれてしまいます。
場合によっては同性からも「そんなにつらくないはずだ」と思われてしまい、だれにも理解されない孤独感を抱えることもあります。
心のケアとの関連性
生理前の不調には、婦人科系の疾患が隠れていることがあります。
そのため、PMSのような症状(特に身体症状)に悩むときは、まずカウンセリングよりも婦人科への受診が優先されます。
ただし、心理的なストレスを軽減させることで、PMS期間のメンタルが安定しやすくなるケースは意外と多く、
生理とは直接関係のない悩みについてカウンセリングを受けた結果、副産物的にPMSが軽減された例もあります。
(「甘いものやコーヒーがやめられない」ことに悩むクライアントさんが、カウンセリングを受けるうちに食べる回数が減ったことで、全体的な調子がよくなった、等)
また、PMSやPMDDであることを配偶者や家族に理解してもらう場として使えば、周囲からの協力が得やすくなります。
PMS自体がカウンセリングのきっかけになる人は多くありませんが、
もしカウンセリングを受ける機会があれば、ほかのお悩みと合わせてPMSについてもカウンセラーに一言伝えておいてもよいかもしれません。