佐藤楓
さとう かえで
- 武蔵野大学人間科学部心理学科卒
- 公認心理師・産業カウンセラー
- ブリーフサイコセラピー学会所属
- FAP上級
幼少時
カウンセリングに出会うまでの私の半生を振り返ると、いつも思っていたのは「なんで生まれてしまったのか…」という後悔でした。
自分で生まれることを選んだ記憶はないのに、なんとも不思議な感情です。
私は幼いころから様々なコンプレックスと悩みを抱えていました。
人目が気になったり、周囲から浮いているような違和感があったり。
他人と一緒にいるとすぐに疲れて、学校にも行きたくない。
いじめの経験もあったからか、他人のささいな一言にも敏感でした。
私だって、だれも傷つけずに生きることは出来ないのに。
もしかしたら、うまく生きられないことによる親への罪悪感や、向けどころのない怒りもあったのかもしれません。よく自分にオリジナルの「罰」を与えていたことを覚えています。
とにかく毎日不安で、過敏で、疲れていました。
カウンセリングと出会って
そんな私がカウンセラーを目指したいと思った時、当然ですが、まずは私自身がカウンセリングを受け、自分の問題と向き合う必要がありました。自分では気づけなかった家族の問題や、私自身がしてきたこと、してこなかったこと、そして心の傷を見つめ直す作業は、時につらく重々しいこともありました。
けれど、その時期を過ぎるとすーっと気持ちが軽くなったのです。
よどんでいた水が流れ出したような、これまでの人生にはなかった心地いい感覚。
あの瞬間が、私にとって人生の転機だったとすら思える体験でした。
今はもう生まれたことへの後悔は消え、「生きることを前提として生きる」ということが当たり前にできるようになりました。
もちろん、生きていれば悩むことも苦しむこともありますが、
それでも、明日を迎えることに何の抵抗もない夜を過ごすことが出来る。
これが今の私の普通です。
この静かな喜びを、もしもこれから出会う方々と共有することができたなら、これ以上うれしいことはないように思います。
出身地:仙台市
大学:武蔵野大学 人間科学部 心理学専攻 卒